着物のこと
色々あって今 手元にある着物類を一枚ずつ開けて確認し、必要に応じて干して空気や水を通したり、先日は葛布帯をお取り扱い頂いている呉服店さまにもお邪魔して分からないことの相談に乗って頂いたりして、近頃、私の頭の中と身の回りは着物でいっぱい。
こんなに自分の着物のことを考えるのはとても久しぶりで、もしかしたら初めて着物を買った時以来かもしれないけれど、当時よりももっと純粋に「着物を着られることが嬉しい」または「着物のことを考えるだけで楽しい」と思っているのではないかしら。何でしょうか、この感覚。ただ、「着る」という行為なだけなのに。いや、実際着なくても良いのです。想像するだけでワクワクします。「着る」は毎日のことですから、毎日着物を着る訳ではなくても着物のことを考えてワクワクする。この積み重ねは大きいと思います。
思えば幼少期に着物を着せてもらった時に嬉しくて仕方がなかったのです。伯母が和裁をする人だったので、仕立ててくれたものだったのだと思います。特に理由はないのです。ただただ嬉しくて楽しくて飛び跳ねたい気持ち。
この「着物」に対する感覚は、一体どこから来るのでしょうか?先祖代々遺伝子に刻まれた何かしらでしょうか。それとももっとずっと前の何かでしょうか。どうも個人の単なる好き嫌いのレベルではない気がします。ハッキリと分かるはずもないけれど、紐解いてみたくなってきました。
今、そんな着物の世界の片隅で仕事をさせてもらえている。そのことが大変有り難く、もしかしたら葛布帯をお持ちの皆様も、こんな風なお気持ちでいらっしゃるのかしらと、とても幸せな気持ちです。着物を着る方も着ない方も、「この帯がしたいから着物を着たい」と思って頂けるような帯を、やっぱり織って、お届けしたいと思うこの頃です。
関わってくださっている皆様へのお礼に代えまして、ここに記します。
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