雪草乃記 Ⅲ

大学を卒業し北海道を離れ名古屋で一人暮らしを始める時（といっても社員寮だったが自炊だった）、調理道具は一度買ったら長く使うことになるから良いものを買った方が良いと母に言われ、文字通り右も左も分からない名古屋の街で買った大小のフライパンを未だに使っている。23歳くらいだったからもう30年、実に長いこと使っていた。丁寧に使えばもっと使えるのではないか、というか、一生使えるのかもしれないし、ダラダラと使えばまだ使いそうなのだが、色々と難が出てきたので思い切って買い替えることにして、今後30年使い続けるつもりで80歳まで元気で生きる目標にしようと思った。

ツヤがいい感じだ。しかしコゲつき具合が復活不能な感じである。

さて鉄のフライパンは鉄として大事な資源だと思うので、このまま燃やせないゴミに出して埋め立てられてしまうのは忍びなく思った。そこで調べてみると、なるほど、市がリサイクル資源として引き取ることをしてくれていた。

小物金属類の無料回収

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これで心置きなく新しいものを迎え入れられる。80歳まで元気に食べて飲んで動いて葛布帯を作り続けよう。